無職長期旅行その4 第1章
1日目 成田から西安へ
新宿で朝まで過ごし、日暮里経由で成田空港へ向かう。列車の中では爆睡する。
空港にて宅配便で送った荷物を受け取り、搭乗手続きをする。
飛行機の中でも飯時以外は爆睡する。さすがにビールを飲むのはやめる。
西安に到着し、リムジンバスへ鼓楼まで行く。
そこから南門が見えたので歩いていく。すぐに目的の書院ユースホステルに到着する。今回はビザ取得のため初めて宿の予約をしていた。ユースホステルも今年の4月に会員になっていたが、利用するのは今回が初めて。
地下の安い部屋を選ぶ。案内された部屋にはすでに3人の西洋人がいた。一人のアメリカ人がチョコパイをくれる。
荷物をおいて、近くを歩いて写真を撮ったりする。
1時間ほどで宿へ帰り、早めにシャワーを浴びる。
また外へ出て、今度はバスに乗って駅まで行き、列車の状況や華山へのバスをチェックする。それまで西安からラサ行きを考えていたが、そういえば西安からの始発列車はなかった。成都、重慶、蘭州、西寧といった周りの省の省会から始発列車があるので勘違いしてた。
ついでに夕御飯を食べる。ビールも飲む。
宿に帰り、地下のバーでビールのサービスがあるらしいので、それをもらって寝る。
南門の近くの通り。
城壁と堀。
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2日目 華山を登る
朝7時前に起きる。他の人が寝てるので、携帯の光を頼りにこっそり準備して出かける。
バスに乗り、駅前へ行き、朝御飯として牛肉麺を食べる。8元もするわりに、あまり量はなかった。
華山行きのバスに乗る。片道30元だが往復だと50元だったので往復の料金を払う。
出発するのを待っている間に、手持ちの人民元が150元ほどしかないことに気づく。どうしようかと思ったが、入場料くらいは払えるだろうとそのまま行くことにする。
バスが発車してから、ガイドブックにロープウェイを使わないコースは3時間くらいかかると書いてあるのに気付いたが、お金がないので焦る。2時間くらいで華山に到着。ちゃんと そこに銀行があり、お金も下ろせた。よかった。
バイタクでロープウェイがある側の華山の入場口まで行く。専用バスに乗り、ロープウェイ乗り場まで。ロープウェイの乗り、山の上へ。そこから結構歩く。
お腹が空いてきてるのに気づく。既に12時を過ぎている。カップ麺が売っているので、聞いてみると10元といわれる。我慢して昨日アメリカ人からもらったチョコパイ2つと、飛行機でもらったオカキでしのぐ。
さらに登ると、やはりお腹が空く。次に聞いてみると、12元と言われる。それよりは涼粉が安かったので、それを食べる。3元のソーセージも食べる。
西峰と南峰を回り、下へ降りる。華山の街に戻ったのは17時くらい。歩いて最初バスが着いたところまで行く。ちょうどバスが出てしまい、時間があったので、夜御飯を食べる。
バスに乗り西安に戻る。宿へ戻ると、部屋の人は3人ともチェックアウトしていた。
シャワーを浴び、部屋でインターネットとかする。
お腹が空いてきたので食堂へ行ってみるが、22時半でラストオーダーが終わったところだった。仕方ないので、外へ食べに出る。
入り組んだところへ入っていくと、バーばっかりがある通りに出た。中国とは思えない場所だった。その中のひとつの店に入ってみると、生ビール30元と値段も中国ではなかった。それとポテトフライ18元を頼む。高いのでビールは1杯だけにする。
ロープウェイ。
危なそうに見えるけど、実際に歩いてみると、けっこう安全です。
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3日目 ちょっとだけ西安観光
朝ゆっくり起きたら、9時を過ぎていた。出かける前に宿の洗濯サービスを頼む。
その後、宿の人に日本人を紹介された。まだ19歳の大学生だった。なんでも中国人の友人と待ち合わせをしたが連絡がつかなくて困ってるらしい。しばらく話をしてから出かける。
バスで駅前まで行く。とりあえずブランチ。新疆の店に入るが、なかなか料理が出てこなくて苛立つ。やっと出てきた料理があまり美味しくなくてがっかりする。
そして駅へ行き、明日夜の切符を購入する。蘭州に行くことにした。
次に香積寺という寺へ、バスを乗り継いでいく。2時間弱かかる。寺を見学した後、またバスで帰る。
途中の大雁塔のところで、16時半と中途半端な時間に御飯を食べる。
バスで宿へ戻る。部屋でインターネットとかしたりする。昨日の山登りの疲れでダルい。
20時過ぎにまた昨日行ったバーに行き、また生ビールにポテトフライを頼む。
香積寺。
バーが並ぶところ。
4日目 西安観光して蘭州へ
朝8時過ぎに起き、シャワーを浴びたりする。昨日の日本人にも会う。
10時半ごろチェックアウトをして、荷物を預け出発。宿の近くに肉まん屋があったので2つ買う。あまり美味しくなかった。
バスに乗って歴史博物館を目指す。降りるところを勘違いして、少し歩いて到着する。しかし、チケット売り場が閉められていた。次は13時から発売らしい。まだ11時半なのに、何人かがチケット売り場で並んでいる。 それだけ入場者が多いのだろうか。日曜日だからだろうか。それとも今日が中秋節だから?
あきらめて、そこから歩いて大興善寺へ行く。見学した後、次に小雁塔へ行く。しかし門票が50元もしたので入るのはやめる。
歩いて宿に戻る途中に、新疆の店があったので、そこで遅い昼御飯にする。
宿でトイレを借りて、また同じバーに行ってアイスカプチーノを飲む。飛行機でもらった新聞を読んでゆっくりする。
夕方に鐘楼と鼓楼周辺をうろつく。門票はそれぞれ27元で通票は40元。入らないで外から見るだけ。
スーパーで食料など買って、宿に戻り、荷物を受け取る。
バスに乗り、駅前に行って、近くの食堂で御飯を食べる。あまりお腹が空いてなかったが、ビールと魚香茄子、そして小菜が普段は8元だが3元というので、それも食べる。
お腹いっぱいで列車に乗る。空調付なので心配していたが、やっぱり寒かった。上段なので冷たい冷気が顔に直撃する。列車員は冬服着てるのに何で冷房するんだろう。しばらくしたらすぐに消灯になった。
大興善寺にある空海像。
鼓楼の近くの通り。人がいっぱいだったので、これ以上先には行ってません。
5日目 切符を買って、財布を掏られ、いざラサへ
6時くらいにもうすぐ到着するというアナウンスが流れたので起きる。寒い。あまりよく眠った感じではない。
6時半くらいに蘭州に到着。切符売り場に行き、ラサ行きの列車をチェックすると、今晩発の硬臥が残ってる。あさって発のは売り切れてる。これを逃したら、いつになるか分からないと思い、その切符を買うのにトライしてみる。「今天、到拉薩、硬臥」と言うと、あっさり買えた。切符と健康登記の紙を渡された。
さて蘭州で宿に泊まろうと思ってたのにどうしようかと思ったが、やっぱり疲れてたので招待所で休憩することにした。外国人は泊まれないらしいが、休憩だけといったら大丈夫だった。単人間で30元。荷物を整理したり、日記を書いたりする。
9時前に御飯を食べに出る。近くの店で牛肉麺を食べる。駅の裏に山があり景色が良かったので写真を撮る。
そして・・・
雑誌を売ってる売店で蘭州の地図を買う。近くで立ち止まってしばらく地図を見る。黄河近くにある白塔山公園に行こうと思い、バスに乗ろうとポケットから財布を出そうとすると、財布がないことに気づく。 財布には現金だけではなく、さっき買ったラサ行きの切符も入っていた。
あわてて探すがやはり見つからない。さっき地図を見てるときにポケットから掏られたようだ。それとも地図を買った後、落としたか。
売店のおばちゃんに一応言ってみる。やはり知らない様子。
そのへんをウロチョロして 探してみる。何だか売店の横の美容室の男が怪しいような気がする。地図を見てるとき、隣に立っていた男から何だか視線を感じていたように思う。その男が美容室の男だったような気がする。
しばらくすると、突然足元に財布が飛んできた。 自分の財布だった。すぐに財布の中身を確認してみるが、やはり現金はなく、切符もなかった。他の物は大した物は入ってなかったが無事だった。
牛肉麺のお金を払う際、財布の中のお金を確認しており、掏られたお金はちょうど146元のはず。それよりも、552元の切符がつらい。
売店のおばちゃんにそのことを言うと、「駅に行って話せば」と言われる。そのとき美容室の男にも「どこの人?」と話しかけられる。とりあえず駅の退票のところへ行って、切符をなくした事を告げるが、席の番号を覚えてなかったので、どうしようもないと言われる。
さっき財布が飛んできた方向が、美容室の方向だったように思える。ますます怪しく感じる。
また切符を買いなおそうかと思ったが、さっき財布を返してくれたくらいだから、もしかしたら切符も返してくれるかもと思い、さっきの売店の近くで悲痛な顔をして探すふりをする。
するとさっきの美容室の男に、呼びかけられる。地面を指差し、「この切符はお前のか」と。
地面に切符が落ちており、その切符はまさに自分のだった。自分は、周りの人に「謝謝、謝謝」と言いまくる。
そんなところに落ちてたら、とっくに気づいてるような場所だったが、切符さえ戻ればそれで良かった。もちろん謝謝の意味は、「見つけてくれてありがとう」ではなく、「返してくれてありがとう」 だった。
カバンの中の別の財布のお金で、食料を買って小銭をつくり、バスに乗る。黄河を見て、白塔山公園を外から見て、引き返す。
宿に帰る前に、昼御飯を食べておく。炒麺。しかし、食べきる前に胃が痛くなってきたので残してしまう。宿に戻り、日記を書いたりする。
16時になったので、宿を出て食料を買って駅へ行く。ラサ行きは専用の待合い室があった。時間になり、列車の前で身分証明確認があり、パスポートを見せるが無事乗車。
17時15分列車出発後、健康についての紙を提出するが、それも問題なし。
20時くらいに西寧に到着。出発後、もう安心して無事にラサまで行けると思ってたら、鉄道警察の身分証明確認があった。パスポートを見せると、入境許可証の提示を求められた。そんなもの知らないといったふりをするが、やはり駄目で明日の朝にゴルムドで降りるように言われパスポートを持っていった。でも、すごく丁寧でやさしい警察官だった。
ちょうど22時前だったので寝る。ゴルムドでどうしようか考えながら。
蘭州といったら牛肉麺。
ラサ行きの列車。みごとに窓が割れていた。穴も開いてます。「これじゃ景色も見れないし、気圧の調整もできないんじゃ?」と思ったが、結局どうでもよくなりました。
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6日目 ゴルムドからどうする?
朝6時過ぎに列車員に起こされる。丁寧な列車員で、「切符の有効期限は4日間だから、書き換えればラサへ行ける」ということを教えてくれる。
身支度をして、7時過ぎにゴルムドへ到着。昨日の警察官が来てくれて、一緒に降りる。そこで駅員に事情を説明してくれて、駅員にどうすればいいかの指示をもらう。「まず旅遊局へ行って、許可証(旅蔵確認函)をもらって、それから切符を書き換える」ということだった。ただし、硬座になるらしい。
タクシーに乗って旅遊局へ行く。8時半に開くそうだが、まだ7時半なので門の前で待つ。
8時10分ごろになると、おじさんが話しかけてくる。どうやら旅遊局の関係者らしい。事情を説明すると、電話で担当者に聞いてくれる。しかし、現在はオリンピック期間中で、許可証は発行できないので、「来月また来い」ということだった。ちょうどそこへ別の旅遊局の人が通りがかり、その人にも聞いてみると、「来年また来い」と言われる。
仕方なくバスに乗り駅に戻り、切符をキャンセルしてもらう。242元戻る。
こうなったら計画第2弾の新疆を目指すことにする。駅前のバスターミナルへ行ってバスをチェックする。あまりバスはない。新疆方面の10時半発の花土溝行きに乗ろうとするが、公安発行の外国人通行証が必要らしい。そんな面倒なことをしたくないので、明日9時発の敦煌行きのチケットを買おうとしたが、そっちへ行くにもやはり通行証が必要らしい。どっちも非開放区を通るかららしい。
とりあえず今日はゴルムドへ泊まることにして、宿を探す。いくつか回って、駅から近い金地賓館にする。最初130元と言われたが、100元にしてもらう。日記を書いたりしてゆっくりする。
12時前になったので、御飯を食べに出る。もう一度、バスターミナルへ行って確認すると、通行証の手続きは市公安局で昼は14時半かららしい。
時間つぶしにワンバでインターネット。14時を過ぎたので、歩いて公安へ行く。
手続きには、写真1枚に、パスポートのコピー(初めのページとビザのページと入境スタンプが押されたページ)が必要だったので、近くの店にコピーをとりに行く。せっかくだから花土溝へ行こうとしたが、公安の人に「敦煌にしろ」と言われる。外国人が非法な行動をするとか、新疆の公安との兼ね合いもあるみたい。手数料は50元だった。高い。
そのままバスターミナルへ行って敦煌行きのバスのチケットを買う。
あとは夕御飯で出かけたくらいで、ホテルでゆっくり過ごす。
泊まった駅近くのホテル。ちなみにホテルの前にはピンク色に光る店が並んでました。こんな辺境地にまであってびっくり。
ホテルでも「マッサージどう?」って電話がかかってきました。
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第2章へ続く
